入れ歯

入れ歯とは

歯が抜けた後、歯がないまま長期間放置しておくと、反対側の歯が伸び出してきたり、隣の歯が傾いてきたりして歯並びが悪くなり、噛み合わせが徐々に狂い始め、顎を動かすときの障害になります。
また食べ物を粉砕する能力が低下し、消化管に負担がかかります。
見た目が悪いことや食べにくくなるだけでなく、お口全体の健康や表情、全身の健康をそこないます。
入れ歯を入れることにより、以上の弊害を取り除くとともに顎や筋肉、全身の健康維持に役立ちます。
入れ歯は、一部歯が失われた場合に作る『部分入れ歯』、全部失われた場合に作る『総入れ歯』と、大まかに分類できます。

部分入れ歯とは

治療画像

部分入れ歯は、生まれつき歯が少なくて隙間が広く開いていたり、虫歯や歯周病、あるいは事故、手術などで歯や骨の一部が失われた場合、その失われた歯や歯肉などの形態と機能を回復するために用いる取り外しできる装置のことです。これによって、形態や見た目の不良を回復し、食事やしゃべりやすさを改善します。
部分入れ歯は入れ歯が外れないように残っている歯にかけるバネ(クラスプ)と人工の歯(人工歯)、歯のない部分の粘膜の上に乗るピンク色の床(義歯床)などからできています。
バネ以外の部分がすべてプラスチック(レジン)でできているレジン床義歯と、人工歯とその下の義歯床以外が金属でできている金属床義歯があります。

総入れ歯とは

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人間の歯は、親知らず(第3大臼歯)を含めると、上下左右全部で32本あります。これらが何らかの原因で抜けていき、歯が1本も無い人を無歯顎者と呼びます。無歯顎者が食べたり話したりする機能を回復するために、口の中へ入れる取り外しできる人工の装置を総入れ歯と呼びます。
総入れ歯を装着することによって、QOL("Quality of Life"の略。「人生の質」や「生活の質」のこと)が向上します。
総入れ歯は人工歯と義歯床からできています。すべてプラスチックでできているレジン床義歯と金属床義歯があります。